緊急事態宣言

今夜緊急事態宣言が発出された。

 


緊急事態宣言が出ると何が変わるのか。結論から言うと、現状とそれほど変わらない状況が続く。

 


最大の違いは、現段階で大都市に出ている自粛要請に法的根拠がつき(新型インフルエンザ等対策特別措置法)、都道府県知事などがより強いレベルの要請や指示が可能になる。行政が国民の権利を制限できることは、当たり前とは言えあまり普段は意識されていないが、念頭には置いておく必要がある。とは言え、罰則規定などがあるわけではないし、日々の生活レベルでは現状と違いがあまり出ない。

 


小池都知事はすでに昨日対応案を打ち出していたが、商業レベルだとかなりの制限を受ける業界業態も増えることが予想される。

 


緊急事態宣言と補償はセットであるべきだと言う意見は多いが、直接の関係はないため、補償についてはしばらく期待できなそうだ。

 


イタリアはすでにピークを超えたと言う向きもあるが、日本のピークはまだまだこれからなのは疑いがないところで、この緊急事態宣言を受けた各都道府県の対応、国民一人一人の行動変容が注目される。

 


日本はトップダウンによる厳しい権利の制限に慣れていない。しかし、緊急事態には緊急事態としての対応をすべきで、強力な権利制限と広範な補償、経済停滞の痛みは背負わなければならないと思う。

 


個人としてはお上待ちでなく、何をすべきか何をすべきでないかをよく見極め、冷静に対応をしていかなければならない。